民主主義のつくりかた

今朝の朝日新聞の「Globe」の記事が興味深い。

 

フランスの県議会制度について書かれたもので、「強制的に男女同数にする究極の制度」なのだそう。

立候補は、男女ペアでする、という制度らしい。

それで、女性が県議会の半数を占めるようになったことで、政策が変わったという。

 

紙面で紹介されている女性県議会議員の話しが面白い。

抜粋すると...

「男性の関心は、道路や箱物といった公共事業が中心。

でも障害者スポーツの促進や子どもの貧困、シングルマザーの支援などの政策が、女性議員が声をあげたことで次々に実現した」

 

 

このくだりを読んで、思わず笑ってしまった。

なるほど、と。

確かに、政治について男性の関心事が、そういう方面に向きやすいのは、日本も似ているなと。

 

男性女性で向く関心事の違いに傾向があるのは、人間という生き物のオスメスの特性から来るのか、それとも、オスメスの育ち方育てられ方の違いから来るのだろうか。

いずれにしても、違いがあるなら、違う者同士組み合わせたほうが、バランス良くなる。

 

道路も箱物も一定必要は必要だけれども、後々の管理までは、あまり念頭に置かれないのが常。

そして、これは個人的印象だが、やたら公共事業に力入れる所は、教育や福祉に弱い傾向があるようにも映る。

おそらく、元々自然環境やら歴史的経過やらで公共事業が遅れていた為に、そこに重点を置かざるを得なかったのだろうけれど、時代が変わっても対応出来ないのは、それこそ、ソフト面を軽視し続けてきた結果だ。

どんだけインフラ整備しようが、人材が他所へ流れていくだけに終わっているのも当然といえば当然。

その地で家庭持って子供を育てたいとは思わない若者が多いからだろう。

何十年経っても、教育や福祉に関心薄い所で、誰が長く住み続けたいと思うだろうか。

 

 

制度が変わるには、長い時間、努力、労力が必要になる。

なんとかなりそうな所なら、希望持って力を注ぐ甲斐もありそうだが...

 

そうでもなさそうなら、もう「足で投票」するしかないな。