むか〜しむかしのことじゃった。
幼子がお婆さんに、「おばけが怖い」と言うと...
お婆さんは...
「なにゆーてますのや。一番怖いのは人間だすっ。」
と言ったそうな。
以前、私はこのブログ記事の中に、こんな事を書いていた。
『地獄...
さる仏教国のお坊さんの話によれば、地獄にいる者にとって地獄は地獄とは映っていないのだ、と。
地獄を地獄と認識出来るようになった時に、地獄から脱するのだそうだ。』
これは大乗仏教ではなく、タイ、ミャンマー、スリランカに伝わる上座部仏教(原始仏教)の僧侶から聞いたお話だった。
さて、それらの仏教を伝える国であるタイ、ミャンマー、そしてスリランカは、今、決して良いとは言えない政治状況にあるが、ウクライナとロシアの戦争と、イスラエルとハマスとの争いの件でニュースはもちきりで、身近なアジアの事は忘れられがちになっている。
今年10月24日火曜日の朝日新聞朝刊の記事に、「ミャンマー ゆらぐ仏教信仰」というのがあった。
軍事政権寄りの僧侶の言動から、民衆の心が離れて行っている現況を伝える記事。
以前は、国の軍事政権に対して抗議デモする僧侶もあったが、今はもっと厳しい状況にあるのだろう。
自国民に国軍が爆撃攻撃するような状況では、真っ向から国に反論するなど、およそ出来まい。
いや、今よりはまだマシだった二十年ほど前のミャンマーでさえ、常に近くに密告者がいるかもしれない事を前提に、日常生活を送らねばならなかったのだから。
今の日本じゃ想像出来ないかもしれないが...
戦時中の日本においても、似たような事があった。
「財力と権力を持った者が、壊滅的なまで横暴に振る舞うのが人の世だ」などとは、人間の端くれである身で考えたくはないけれども、そんな繰り返しに見える。
人の歴史って。
ところで、今、日本の人口は減少するばかりだが、地球規模では人口爆発が起きている。
それと、今起きている戦争の多さと、関連はあるのだろうか?
もう大分前だが、NHKの番組で(教育だったか総合だったかは不明)、どこかの大学の先生が、こんな事を話しておられたのを思い出す。
何の専門の先生なのかも、その番組を途中から偶然見ただけだから、分からないのだが。
その先生の話によれば...
どうも人類には、「人口調整機能」というのがあるらしいと。
増え過ぎると、減らそうとするのだそうで、その働きの一つが戦争なのだと。
かなり怖いハナシだが、そんなにあり得ない事でもなさそうに思えるのが、尚更恐ろしい。
とても自分で消費できないほどまで奪い、殺し、蓄えようとするのは、生存本能と将来不安が過剰に発達したせいなのだろうか?
野生動物には、そこまでではなさそうなのに。
増え過ぎると適度な距離が保ち難くなるのは、野生動物と似ているけれど。
人間...
良い事をする時もあるんだけどなぁ。。。
---度が過ぎる欲と行き過ぎる生存競争の世の中は地獄---
と、心底人間が知る日は、果たして来るのだろうか?
近年ますます、神も仏もあったもんじゃなさそうに映る人間の世の中だ。
も少し何とかできんこともなかろうにな。