春よ来い

今週のお題「小さい春みつけた」

 

春だなと思うのは、ヨモギの若い芽とフキノトウが出ているのを見かけた時。

 

今住んでいる所では、今年のフキノトウが例年より大分遅く出て、先週ヨモギと一緒に天ぷらにして一人で食べた。

 

というのも、うちの爺さんはフキノトウヨモギも嫌いだから。

生まれも育ちもシティー派のワテとは違い、田舎生まれ田舎育ちなのにもかかわらず。

たぶん、それだから余計に田舎っぽい物が嫌いなのだろうか?

そう言えば、この村の私と同世代の人達の多くは畑仕事も山仕事も嫌いだな。

案外そんなものかもしれない。

 

逆に、私には山菜は高価なごちそうだ。

山菜って、買うもんだったから。

スーパーなんぞで買うと結構なお値段がする。

アスファルトやコンクリより、木や草や土の匂いは大好きだし、裏山で取ってきた新鮮な山菜をその日のうちに調理して食べられるなんて...

料亭で食べたらどんだけすると思うてかっ!

 

元々肉魚より野菜の方が好きなのだが、田舎で自分の作った野菜の美味しいこと!

スーパーで売ってる野菜とは、味が全然違う!

特に違いが出るのは人参。

香りも色も味も、売ってるのとは雲泥の違いなのだ!

大根も品種によって大いに異なる。

私の好きなのは、加賀野菜の源助大根。

この地では合わないので作れないのが残念だ。

 

今年の元旦被災した石川県だが、総じて食べ物が美味しい。

加工したものでも生野菜でも魚でも。

加賀藩の前田の殿様が文化人だったおかげで、食文化レベルが高い。

我が故郷は、一般にTHE和食で知られる街だが、個人的には金沢の方が相当美味いと思う(海産物の新鮮さがちゃう。氷見港も近いし。)。

そして、和食のレベルの高い所は、和菓子のレベルも高い。

今回被災の度合いが高かった能登は田舎町ばかりだが、その田舎町の小さな和菓子屋が意外に技術が高く美味しい和菓子を作っていたりするのだ。

 

惜しむらくは、なぜそんな所に原発なんぞ建てたのか?

この点、珠洲市民はホント頑張って建てさせなかった。

こういう人達に国民栄誉賞は与えるべきだ。

 

先週の「報道特集」で、かつての珠洲原発建設計画の経緯を放送していたが、こういうドキュメンタリーをYouTubeなどにあげておいてほしい。

知らない若い世代が知ることのできるように。

2011年3月11日の福島原発のシビア事故が、メディアでも国民の意識の中でも風化してきている今、「報道特集」よ、よくぞ放送してくれた。

あっぱれ!

(いろいろ思い出して腹も立ったけど。。。ほんま、心無い政治家、裁判官多すぎっ。)

 

雪国の春は遅いが、都市部には無い「うまし春」がある。

珠洲の春を旅する日が早く来ますように!