数日前の真っ昼間、家の横の路地を猪の子供2匹が通るのを発見。
ウリ坊のウリの模様がもうなくなって、親と同じ色の。
大きさは中型犬くらい。
だから小さいのだが...
野生動物には独特のオーラがあって、実際より大きく見える。
見つけた私が大騒ぎしたのと、うちの犬が吠えたのとで、2匹ともヤブの中に逃げていった。
「何をウリ坊くらいで大げさな。」と思われるだろうか?
いやいや、子供が出てきたということは、その背後のどこかに親がいるのだ。
あんなものに突進されて激突されたら大怪我もの。
車にはねられるのと同じ。
さて、昨日は、朝から家の裏のヤブでガサゴソと音がして、「また来ているな。」と警戒していたのだが、やはり午後3時頃、家の裏に例の2匹が現れた。
うちの爺が犬を放したら、犬はもう道筋が見えているかのように、笑みを浮かべながらひょこひょことヤブの方に消えていった。
しばらくすると、キャンキャンと甲高い悲鳴が聞こえてきた。
その声があまりにも可愛らしい声だったので、親バカだろうか、うちの犬が猪にやられたのだと思い、犬の名を呼び、帰ってくるように促した。
すると、すぐに目の前に飛んできた我が家の犬。
やられるどころか、「僕、仕事してきたよ!」と言わんばかりにニコニコと自信たっぷりな顔をして私に飛びついてきた。
うちの犬のお父さんお爺さんは名猟犬だそうだが、去年の今頃は、まだうちの犬は子犬で、罠にかかったハクビシンにも恐る恐る近づくような様子で、追っかけるものと言えば、コオロギとか、ネズミとか、モグラ。
だから、「こいつはヘタレかもしれん。」と半ばあきらめムードだったのだ。
それが、子熊を追いかけたり、親熊が近づいてきてもビビらず対抗したりするようになり、今回は猪にもかみついたようだ。
ご褒美に豚の骨と牛の皮を与えて、これ以上無いくらいにべた褒めしてやった。
さて、しかし、敵もさる者。
その数時間後には、うちの裏庭に子猪1匹と、親猪も現れた。
変な物音に気づいて確認に行けば、やはり、であった。
独特な鳴き声をするのだ、親猪は。
もしかしたら、子猪が犬にやられたので、復讐しに来たのかもしれない。
その場にうちの犬はおらず、私一人で戦うしかなかった。
棒っ切れを片手に「おんどりゃーー!なめとんかあーー!!」と叫びながら、そこらにあるものをガンガン棒でたたきながら、猪の方に近づいて行った。
テンション高くなって、自分が膝を痛めているのをスッカリ忘れて、逃げていく親猪を走って追っかけようとして、はじめて足に電流みたいなのが走ったのに気づいた。
おかげさんで、猪ファミリーは私に恐れをなしてヤブに消えていった。
が、それから私の片足は、ほぼ役に立たず、少し動かしただけで激痛が走るようになった。
医者は休みだし、月曜日まで待つしかない。
痛過ぎて、食欲もなくなる。
ご飯を茶碗によそうのすら痛いし、第一台所に立っているのさえ痛くて辛い。。。
盆から始めたダイエット、あと2kgは落としたいのだが...
思わぬ形で早く成就しそうである。
そんなこんなで、今、私は這うようにしながら家の中を移動しているのだが、うちの爺は普段と変わらず。
な〜んも、まともに家事をしようとはせん。
私の天敵は、猪ではなく、この田舎爺であったのだ。
こんな思いやりのない男に育てたこの爺の母親に製造物責任を問いたい!
(しかし、今は八つ墓の下に)